ギャラリー
BASICシリーズ(普及タイプ、廉価版チェンバロ)
概説:
グスタフ・レオンハルトの高弟としてオランダで研鑽を積まれた、故鍋島元子女史は、
1975年、帰国して自身のチェンバロ研究会「オリゴ・エト・プラクティカ」(起源と実践)
を主宰し、多くのチェンバリストの育成に尽力された。その中で一番の悩みは、学生でも
無理なく購入できる価格帯の、必要最小限の性能をもつ(しかし教育的には過不足ない)
実践的なチェンバロが日本には皆無であるという点であった。当時はアマチュア向けの量
産小型チェンバロとしてT社のスピネットがあるのみで、個人製作家による本格的な輸入
チェンバロは、国産グランドピアノの数倍という価格であった。
工房を設立したが、ほとんど仕事らしい仕事のなかった私に、鍋島女史から自身の生徒
のために装飾的要素のない、普及タイプの実用的な一段チェンバロの製作を打診された。
1980年、試作一号の完成を女史は心から喜び、音域やタッチなど若干のアドバイスののち、
この楽器の継続的な供給を行うこと、かつ製作家として更なる技術の向上と経験
を積むようにと進言された。
BASIC RUCKERSは、それ以来、自分の最新技術の投入と改良を繰り返しながら、価
格は20数年改定なく製作を続けてきた、日本で唯一のスチューデントモデルチェンバロ
である。
BASICシリーズは、現在3タイプをラインナップ、本格的な性能とリーズナブルな価格
を両立したチェンバロとして、愛好家の皆さんの好評をいただいている。












